係長とサーバントリーダーシップ
「うまくリーダーシップを発揮できない」
「どうしてみんなついてきてくれないのだろう」
自分のリーダーシップの弱さに悩む係長が増えています。
係長には強いリーダーシップを発揮することが求められますが、なにもエネルギッシュにぐいぐいメンバーを引っ張ることだけが強いリーダーシップとは限りません。
リーダーシップにも様々なタイプがありますので、自分の性格や考えに適したスタイルをめざすことが一つのポイントになります。
こちらの社会人基礎力を振り返ればわかりますが、12の能力要件を総合して強いリーダーシップを発揮する、というのが基本的な考え方です。したがって、前に踏み出すアクションでチームを引っ張るリーダーもいれば、考え抜くことでチームの方向性を示すリーダーもいるでしょう。係長にも一人ひとりに個性がありますので自分が能力を発揮しやすいスタイルはどういう状態のときなのかを自分なりに分析してみる必要があります。
共通しているのは、リーダーシップとは、人との関係性の中でしか発揮できないということです。リーダーには必ずフォロワーがいます。後についてきてくれる人がいなければ、決してリーダーにはなれないのです。
さて、最近の流れから係長におすすめしたいリーダーシップのスタイルとして、「サーバントリーダーシップ」があります。サーバントとは、従来の上から目線でメンバーを統率するスタイルではなく、メンバーと同じ目線にたち、メンバーをサポートする立場で目標達成へと導いていくものです。
「リーダーである人は、まず相手に奉仕し、その後相手を導くものである」
サーバントリーダーシップの生みの親であるロバート・グリーンリーフは、このようなリーダーシップ哲学を持っていたと言われています。
サーバントリーダーシップを理解するキーワードには、「傾聴」「共感」「癒し」「気づき」「納得」「概念化」「先見力」「執事役」「人々の成長への関与」「コミュニティづくり」といったものが挙げられます。
最近の係長は、人に無理強いをしなかったり、みんなと一緒にやりたい、といった草食系のスタイルを好む方多いようですので、このようなサーバントリーダーシップの考え方を学ぶことで、自分の持ち味をより強化することができるのではないでしょうか。
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